根管治療でもレントゲンは撮る?レントゲンで確認できること
歯根の方向と長さの確認
レントゲン撮影には、上下の歯全体を撮影する「パノラマ」と、2~3歯分を写す「デンタル」があります。パノラマでは歯並びやあごの骨の状態を確認できます。デンタルは鮮明に写せるので、虫歯の進行度や歯石の付き具合などパノラマよりも詳しく確認することが可能です。
根管治療においてレントゲン撮影は欠かせません。視診だけで根管治療を行う歯科医院はまずないと言えるでしょう。根管治療前は必ずレントゲン撮影を行い、歯根の方向と長さの確認を行います。
薬剤の充填を確認する
根管内をきれいに洗浄・消毒をしたあとは、根管内に「ガッタパーチャ」と呼ばれる材料や薬剤で充填します。この処置を「根管充填」と言い、根管内にすき間が生じないようにしっかり密閉することが重要です。
根管充填後は根の先端まで到達しているか、根の先からはみ出していないかなど確認するためにレントゲン撮影を実施。途中までしか充填されていなかったり根の先からはみ出していたりする場合は、根管治療をやり直して再感染を防ぎます。
治療の進度をチェックする
根管は目視で確認できないため根管治療前はもちろん、治療の進度を確認するためにレントゲン撮影を行うことがあります。たとえば、根管の長さを測るときやガッタパーチャの試適時はデンタル撮影を行うことが少なくありません。また、根の先が曲がっていると治療器具が奥まで入らないため、根管の状態や方向を確認するためにデンタル撮影や歯科用CTを用いることもあります。
根管治療中のレントゲン撮影は歯科クリニックによって撮影枚数が異なります。被ばく量が気になる方やレントゲン撮影が不安な方は、歯科医師に相談してくださいね。